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2008年2月

2008年2月 1日 (金)

著作権事件判決3件

著作権事件判決3件

いずれも報道より。

●<パズル訴訟>著作権侵害認め25万円賠償命令 東京地裁(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080131-00000135-mai-soci
東京地判平成20年1月31日。パズル問題を無断で転載したとして、複製権侵害が肯定された。
従来、タロットカードのスプレッドシート(東京地判平成元年10月6日)、古文単語の語呂合わせ(東京高判平成11年9月30日)、占いの結果(東京地判平成11年12月1日)などに著作物性を認めた例はあったが、パズルの問題文を著作物であると認めた事例は初めてではないだろうか。
被告側は「パズルのアイデアを過度に保護する内容」であるとして批判しているが、判決文として引用されている「形が似ていたり、表現上の特徴が一致し」という点に鑑みれば、アイディア自体を保護したものではなく、あくまでも実際に書籍に掲載された具体的な問題文のような表現の類否を判断したものであろう。
もっともその上で、本当に当該表現が創作性のあるものなのかどうかは、現物に当たってみないことには何ともいえない。

●河北新報ニュース 堤人形訴訟 製造禁止を一部命令 仙台地裁判決
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/02/20080201t13038.htm
仙台地判平成20年1月31日。伝統工芸品である人形について、著作物性が否定された(結論として差止等を認めているのは、記事からは明らかではないが、おそらくは不正競争防止法に基づく請求を認容したためではないかと推測される)。
この手のいわゆる応用美術の著作物性判断については、裁判例の動向がおおむね固まっていて、専ら美の表現のみの目的とするいわゆる純粋美術と同視できるような創造性、美術性(審美性)を有するかどうかが基準となっている。
そのような基準があるとは言え、もちろん結局は裁判官がどう評価したかによるのであり、こちらもやはり具体的にどのような作品が問題となったのか、それがどのような外観をしているのかを見てみないことには、部外者にはコメントできないところである。

●「土地宝典」複写は著作権侵害・東京地裁、国に賠償命令 - NIKKEI NET(日経ネット)http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080201AT1G3104C31012008.html
東京地判平成20年1月31日。地図の著作物性を肯定した上で、法務局がそれを貸与し複製させていた行為が著作権侵害に当たるとされた事例。
しかしこの報道のみでは何がどうなっているのか全く分からない。貸与権侵害なのか、複製権侵害なのか、複製権侵害の幇助とか、いわゆるカラオケ法理が適用された事案なのか、というあたりも不明であるし、31条や42条の適用の有無が争われた可能性も考えられる。

以上3件とも、近いうちに判決文が公表されることを期待したい。
(ついでに、足立区教師殺害事件の控訴審判決もとても気になるところである。)

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